人の興味を蓄積する検索エンジン
どのようなキーワードが検索され、その上でどのようなWEBサイトにアクセスしているのかということは、検索エンジン側で蓄積されていると思われます。
それは、「検索の利便性」を向上させるために、データとして収集されているのです。
検索エンジンは「目的の情報にいち早くたどり着けるように」という命題で運営されています。
ですから、「たとえ検索結果で上位に表示されていても、全くアクセスされないWEBサイト」は、そもそもニーズから外れていると判断されかねません。
検索エンジンのランク付けアルゴリズムは適宜改変されます。
その度に検索結果の順位には変動が起こります。それは、検索エンジン側からしてみれば「ユーザの利便性を向上した」ということになります。
ですから、公開するWEBサイトは「人の興味を惹く」ようなものでなければいけません。
単なる言葉遊びのようにして、高順位を得たとしても、閲覧した人から全く評価されなければ意味が無いのです。
顕著な例として、ターゲットとなるキーワードをうまくタイトルに入れ込み、本文中もバランよくターゲットキワードや関連ワードを配置しているにも関わらず、全く意味を成さない文章であるサイトが見られます。
「意味を成す文章かどうか」は検索エンジン側では判別不可能ですから、現在ではそのようなサイトも検査結果に表示されてしまうのですが、誰かに見せるようなWEBサイトになっていいないことが多いです。
そのようなWEBサイトは、今後は排除される傾向にあると思われます。ただ、自動的にそのサイトを判断する能力を検索エンジンは持っていませんから、「閲覧した人の評価」を何らかの形で収集する仕組みが作られるのではないか、といわれています。
「検索エンジンが本当に人の興味や関心を蓄積しているのか」ということに関してですが、これは検索エンジンが提供する「広告サービス」においてすでに実績が出ています。
特定のキーワードを参照した人を対象にして、広告をセグメント、つまり別けて配信する手法がすでに確立されています。ログイン型の検索エンジンでは、そのようにして過去の検索行動から、ある程度の属性が付けられているのです。
それはユーザーを対象にしたもので、より効率的な広告露出を実現するための技術ではあるのですが、これが今後「WEBサイト」側に転化されると、「このサイトはだれも見ていない」などの評価を付けることができると思われます。
ユーザーの検索行動に対して、「本当に有益かどうか」ということを念頭においたWEBサイト制作を心がけると、今後有利にSEOが出来ると思われます。
どうしても、「順位」という指標が出てしまうと、「もっと順位を上げなくては」と焦ることはもちろんあります。
ですが、それに偏る余り全く内容のないWEBサイトや、意味が通じないWEBサイトを作ってしまうと元も子もありません。
検索エンジンが独自にセグメントしたユーザー属性に沿うようなWEBサイトであるのかどうか、本当に閲覧した人に対して有益な情報を公開できているのかどうかをしっかりと計測していく必要があります。
WEBサイトをブラッシュアップさせるためのツールとして、Google Analyticsに代表されるWEBサイト計測ツールがあります。
このツールでは、「どのようなキーワードで検索して流入してきているのか」を始めとした様々な計測が可能です。
項目の中には「どれくらいの時間見ているのか」という指標もありますから、「ターゲットとしたキーワードから流入した人がどれくらいの時間見ているのか」という観点で計測をしてみることで、本当に自身のWEBサイトが有益な情報を提供できているのかどうかの一つの指標になるのではないでしょうか。
余りにも閲覧時間が短すぎたりすれば、情報に満足せず、或いはデザイン的に不親切であるので、すぐ「離脱」している可能性があります。
WEBサイトを計測する指標は様々あるのですが、何においても「ユーザー目線」に立つことが、「良い」とされるWEBサイトを構築するコツであることは間違いないでしょう。