インフラという言葉があります。「私たちの生活になくてはならない、一般化された技術」のことです。
例えば、電気・ガス・水道・電話、車に電車、そしてテレビ、電子レンジ、冷蔵庫なども広義でいえばインフラです。
ここ20年以内に、新しくインフラの仲間入りをした技術があります。それが「インターネット」です。
誰でも、世界中の様々な情報にアクセスできるようになったインターネットは、今では私たちの暮らしになくてはならないものになっています。
別にパソコンがなくても、携帯電話やスマートフォンなどで普段からインターネットを用いない人は、もはやいないのではないかというくらい、インターネットは私たちの暮らしに溶け込んでいるのです。
私たちがインターネットで情報を得る際、二通りの入口があります。ひとつは「リンク」をたどるという方法です。欲しい情報を、段階を追って探していく方法です。ニュースサイトや、天気情報、さらには近所の特売情報や楽しむためのコンテンツを探す場合、この方法をとることが多いのではないでしょうか。選択式に、配置された情報をたどるということです。大手ポータルサイトなどでちりばめられた情報を得る際に用いることが多いでしょう。
インターネットで情報を得る、特に必要な情報を素早く探すために便利な方法もあります。
それがもうひとつの入口、「検索」です。
検索とは、特定のキーワードなどでその情報が掲載されているWEBページを探す方法です。
検索すると、関連性の高いものから順に、「検索結果」として表示されます。
具体的には、「パンのレシピ」などと検索すると、その情報に「関連の高い」ページから表示されていきます。
この、「関連の高い」という理由付けは、各検索サービスによって異なります。
グーグルなどの検索サービスでは、「検索した人により有益な情報を」という前提のもと、キーワードと検索結果の内容を、ある一定の「アルゴリズム」で定めています。
世の中にWEBページは星の数ほどあります。大手ポータルサイトが拾いきれないほどあるのです。
ただリンクをたどるだけでは見つけられない情報が、インターネット上には無数に散らばっています。それらと私たちを繋げる役目を担うのが、「検索エンジン」なのです。
そして、情報の提供側、つまりWEBページを公開している側は、「いかに多くの人にこの情報を届けるか」ということに腐心します。その方法は至ってシンプルで、「パンのレシピ」にまつわるWEBページであれば、「パンのレシピ」という検索に対して、検索結果で上位を得られれば良いのです。
そのような取り組みを「SEO」と言います。
「SEO」は、Search Engine Optimizationの略です。直訳すると、「検索エンジン最適化」といいます。
様々なキーワードに対する、「検索結果出力」という検索エンジンの挙動に対して、自らが公開するWEBページを最適化する取り組みです。
そこにはある一定のアルゴリズムはあるものの、完全には公表されていません。
そのアルゴリズムが解析されてしまうと、インターネット上に適正な情報が配信されなくなってしまうからです。
各検索エンジンの運営元は、情報インフラとして公正で公平な情報の配信を実現するため、常に進化を続けています。
このアルゴリズムが解析されてしまったらどうなるかというと、「パンのレシピ」と調べたのに「中古車情報」のページが表示されてしまうかもしれません。
今やインターネットというのは有力な市場であり、ホームページは強力な広告ツールであり、直接集客が可能な速効性を持った販促ツールです。
そのような中で、検索結果に対するアルゴリズムが解読してしまうと、世の中の情報に乱れが生じてしまうのです。そのようなことが起こらないためにも、検索エンジンの持つ検索結果に対するアルゴリズムは完全に秘匿されています。
ただ、漠然とはしているものの、ある一定の法則性はあります。それはいわば適正な情報を配信するためのノウハウでもあります。
SEOは、「不正に検索結果で上位表示を得る」ことではなく、「正しい情報配信の心得」ということです。つまり、検索されたキーワードに対して有効な情報であるかどうかを検索エンジンは見極めています。情報の配信側は、「この情報は有益なものです」と検索エンジンにわかってもらう必要があります。
情報の発信者と検索によって情報を得るユーザーは、「検索エンジン」でつながります。
どのようにすれば、より多くの人に正しく情報を伝えることが出来るか、それをこれからじっくり考え、得た知識を実際に活用できるように解説していきたいと思います。